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路線図凡例

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路線の種類

吉白線8 新古河線110 蔵前線1
1回線送電線
 3相交流送電の最低限の単位の送電線です。需要の少ない路線や工場引き込み線、2回線の送電線で豪雪地の脊梁山地を通る時とかに使われています。
 上の写真は今はなき山形県西川町の吉白線で、山形県最古の送電路線です。

2回線送電線
 3相交流送電線を2組にした送電線です。1回線の送電線と比べて、もしも片側の送電線がダメージを受けても送電できるメリットがあります。
 上の写真は埼玉県久喜市の新古河線で、新所沢変電所新古河変電所を結ぶ重要な路線です。

3回線送電線
 3相交流送電線を3組にした鉄塔です。あまり見かけないタイプです。
 上の写真は東京都足立区にかつてあった蔵前線で花畑変電所から足立区役所近くを架空送電線で結び、そこから地下に潜り蔵前変電所まで通っていました。
北鳩線11 岩白線14 4回線送電線
 4回線鉄塔は2回線鉄塔を縦または横に配列した形になります。
 左の写真は埼玉県宮代町の北鳩線春日部線を潜るために横配置の矩形鉄塔になっています。この路線は北首都変電所から鳩ケ谷変電所を結ぶ4回線送電線になっています。
 右の写真は埼玉県さいたま市の岩白線鷲宮線で、上が岩白線、下が鷲宮線になっています。この場合は上の送電線の鉄塔番号になっています。上下線で路線名が違う場合には4回線とは言わずに2回線+2回線になります(併架路線とも言います)。岩白線岩槻変電所と幸松変電所を結び、鷲宮線岩槻変電所から鷲宮変電所を結んでいます。背後に見えるのは4回線の北鳩線です。

鉄塔の種類

昭和電工喜多方支線23 青井線3 隅田線15
四角鉄塔
 4本の足を正方形の断面で組んだ鉄塔です。最もオーソドックスな鉄塔です。
 写真は福島県喜多方市の昭和電工喜多方支線で、この鉄塔自体かなりの年代物で、さらに後年嵩上げ工事がされています。
矩形鉄塔
 四角鉄塔と似ていますが断面が矩形(長方形)になっているのが特徴です。四角鉄塔と違い鉄塔内部に電線を引き込むことができ狭い場所でも電線を通すことができます。
 写真は東京都足立区の青井線花川線で形が違いますが両方とも矩形鉄塔です。
門型鉄塔
 2本足にすることで狭い面積で設置できるのが特徴です。鉄道路線の上部に送電線を通す時に多く使われています。
 写真は東京都葛飾区の隅田線で住宅地に鉄道が走ってないのに突如として現れる門型鉄塔、たぶん設置面積の関係でこのような鉄塔が建てられたのでしょう。
安方線7 東武栗橋線12 山西線109
1本ポール鉄塔
 四角鉄塔ですとあたかも『鉄塔』という感じで周囲の見栄えも悪いことから嫌われることもあり、それをカムフラージュする感じの鋼管で造られた鉄塔が最近増えています。また、ポールにすることにより設置面積が狭くできるのも特徴です。
 写真は東京都大田区の安方線で周囲の住宅から見ても設置面積が狭くなっているのが分かると思います。
2本ポール鉄塔
 併架鉄塔等では1本ポールで強度を保てないために2本足にして強度を保ったものもあります。なお、これらのポール鉄塔は環境調和型鉄塔とも言われています。
 写真は埼玉県久喜市の東武栗橋線ですが、かつて下段に1回線の国鉄(現JR)送電線が通っており、現在は撤去されましたので今は空きになっています。
紅白塗色鉄塔
 渡河部や他の送電線を跨いだりする付近の背の高い鉄塔は航空機等に認識させるために紅白7段に色分けされています。また夜間になると高層ビルのように赤いランプを点灯させ航空機等に認識させています。
 写真は千葉県野田市の山西線で利根川を跨ぐために高い鉄塔が建てられています。
埼上線17 東武栗橋線36 キューピー五霞線2
捻架鉄塔
 3相交流送電の位相を変えるための鉄塔で、長距離の送電線路に多く見かけます。
 写真は埼玉県鴻巣市の埼上線で、下の桶川線共々ダブルで捻架しています。
引き下ろし鉄塔
 変電所に配線するために下に引き下ろす引き込み線を設けた鉄塔です。その形がドラキュラのマントのように見えることからドラキュラ鉄塔とも言われます。
 写真は埼玉県久喜市の東武栗橋線で背後にキューピー五霞線の引き留め引き下し鉄塔も見えダブルドラキュラ鉄塔になっています。
引き留め鉄塔
 送電線の終端部の鉄塔で、終点には変電所か地下路線への施設があるために引き下ろし鉄塔も兼ねていることがほとんどです。
 写真はキューピー五霞線で左の写真の奥に写っている鉄塔です。ここから送電線は地中に潜り、キューピー五霞工場に地下配電されています。
安曇幹線390 栃山線80 瀬崎線0乙
烏帽子(えぼし)鉄塔
 1回線の鉄塔の一種で、その形が昔の公家がかぶっていた烏帽子と似ていたからそう言われています。アニメおじゃる丸の主人公−おじゃる丸がかぶっている帽子がそれです。形状から一部の路線を鉄塔内に納められるのが特徴で、日本では比較的積雪の多い地方で使われており、海外でも多く使われています。また対空地線の腕金が猫の耳にも似ていることから猫耳鉄塔とも呼ばれています。
 写真はかつてあった埼玉県鶴ヶ島市の安曇幹線で長野県塩尻市の新信濃変電所から埼玉県鶴ヶ島市の新所沢変電所を結ぶ路線で全線が烏帽子鉄塔になっています。
ドナウ鉄塔
 近くに飛行場があったりして最高高さが制限されているところに多く見られる鉄塔です。普通は2対を3段に配列していますが、4+2対の2段配列にして高さを低く抑えています。
 写真は栃木県宇都宮市の栃山線で、かつての猪苗代旧幹線の一部を引き継いだ路線です。この近くに陸上自衛隊北宇都宮駐屯地があり、そのために低い鉄塔になっています。
ポール架台
 変電所内部にある変電所への受電部です。最初は気がつきませんでしたがよく見るとこの鉄塔にも番号が付いていました。
 写真は埼玉県川口市の京北変電所内にある瀬崎線で京北変電所から埼玉県八潮市の花葛線を結ぶ路線です。
呑竜線10 電研赤城線13

2本柱
 1回線の送電線では鉄塔ではなく昔ながらの電柱によるものもあります。この中で2本の柱で支持されたものが2本柱です。材質により木柱、コンクリート柱、鋼管柱があります。
 左は群馬県太田市の呑竜線で邑楽線から分岐して富士重工の工場への路線で、小高い丘を越えるところが木柱2本柱になっています。右は群馬県前橋市の電研赤城線で、千貫沼線から分岐して電研赤城センターを結ぶ路線です。そのほとんどが2本柱になっているのが特徴で、一部は写真のような鋼管柱になっているところもあります。なお、上の環境調和型鉄塔と類似しますが柱の高さが電灯線並のためにこれは2本柱に含み、詳細図はコンクリート柱に準じた表現にしています。

細倉の木柱4 樺山線20 1本柱
 文字通り1本の柱で支持されているもので電灯線然しているのが特徴で碍子の大きさとかを見なければ電灯線と見間違えてしまうほどです。
 左は宮城県栗原市の細倉鉱山近くの送電線で、完全に高圧送電線とは見えない姿です。右は秋田県湯沢市の樺山線でこちらも高圧送電線には見えませんね。
新里線65 利根浄化線38 すずらん柱
 1本柱のうち三角配列にした支持柱です。上に曲がって伸びた腕金がスズランの穂のように見えることからそういう名前がつきました。似たような支持物がJR東日本の羽越線やJR九州の日豊線とかでもあります。
 左の写真は新里線で前橋市の泉沢線から分岐して、USS東洋群馬工場を結ぶ路線でかつては野中変電所から線が伸びていました。この路線は特徴のある鉄塔あり、木柱・コンクリート柱ありとバラエティーに富んだ路線です。右の写真は茨城県龍ケ崎市の竜ヶ崎変電所から利根町の利根浄化センターを結ぶ利根浄化線で、木柱・コンクリート柱が混在する有名な路線です。この路線ですが、2009年4月に訪れたときは利根川付近で撤去作業が始められ、その後の経過が気になるところです。

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